酵素のはたらき 酵素の3つの種類 酵素は人のカラダの中で、どのような働きをしているのでしょう か?
体内で作られる酵素は、その働きから
「消化酵素」と「代謝酵素」の
2つの種類に大きく分けられています。
しかし、体内で作られる体内酵素は年齢ごとに1年で作られる量が決まっていて、
20代をピークに徐々に減っていってしまいます。
そのため、年を重ねて健康を維持するために、
体外から食物によって摂り入れる「食物酵素」で補う必要が出てきます。

食物を消化する
消化酵素
カラダの中で働く酵素の大切な役割のひとつを担うのが、食べたものを消化する「消化酵素」です。消化酵素は、胃や膵臓(すいぞう)、小腸などの消化器官から分泌されます。消化酵素には、体内に摂り入れた食べ物を消化・分解することで、栄養として吸収しやすいカタチに変化させる働きがあります。

主な消化酵素の種類

「プロテアーゼ」

たんぱく質をアミノ酸に分解します。

「アミラーゼ」

炭水化物をブドウ糖に分解します。

「リパーゼ」

脂肪を脂肪酸やグリセロールに分解します。


たとえば、「プロテアーゼ」といってもその種類はひとつではなく、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、パパイヤに含まれるパパイン、パイナップルに含まれるブロメラインなど、多くの種類があります。

まだまだたくさん
消化酵素の働き

・エネルギーの生産

体内に吸収された栄養素から、エネルギーを作り出す反応に作用します。

・老廃物の排泄

体内の有害物質を処理し、尿などと一緒にカラダの外へ排泄する反応に作用します。

・カラダの成長

・免疫力アップ

・カラダの調整機能

・食欲増進

カラダの活動を高める
代謝酵素
吸収された栄養素を全身の細胞に届けるのが、「代謝酵素」の役割です。腸や筋肉、血管や脳など、人のあらゆる器官や組織が細胞でできています。エネルギーを得た細胞は活発になり、生き生きと活動を行えるようになります。

代謝には、2つの種類があります。


基礎代謝

基礎代謝とは、心臓を動かす、呼吸をするなど、生きていくために必要不可欠な活動に関わる代謝です。


新陳代謝

新陳代謝とは、カラダの中の古いものがだんだんと新しいものに入れ替わるという意味です。代謝酵素によって新陳代謝が行われ、細胞や組織、器官など、私たちのカラダも常に新しく生き生きとした状態が保たれています。

自然治癒力や
免疫力アップ

人が本来持っている、自分の力でケガや病気、不調を治す力のことを「自然治癒力」といい、「免疫力」と「代謝」で成り立っています。

「免疫力」とは、カラダの外から侵入してくるウイルスや細菌と戦う力のことです。また、「新陳代謝」による解毒作用も行われます。

そして、「代謝」によって体内に血液がたくさん運ばれることで、「体温」が上昇します。免疫力は体温が上昇することで力を発揮することから、代謝と免疫が相乗効果で、自然治癒力を高めていることがわかります。

体外から摂り入れる
食物酵素
カラダの中で作られる酵素以外にも、食事によって「食物酵素」をカラダの外から取り入れることができます。食物酵素が含まれる食べ物の代表的なものとして、生野菜や生のフルーツ、味噌や納豆、ぬか漬けなどの発酵食品があります。

食物酵素の働き

「酵素バランス」をサポート

消化酵素と代謝酵素を合わせた量は、カラダの中で常に一定になるように作られます。全体を100%とすると、健康な人で「代謝酵素:消化酵素=80%:20%」のようなバランスになっています。
食物酵素を摂ることで体内にもっている消化酵素の無駄遣いを防ぐことができ、生命活動のために必要な代謝酵素に、よりたくさん酵素をまわすことができるのです。

体内環境をケア

食物酵素を摂ると食べ物が胃や腸でしっかり消化されるようになり、腸内に残る老廃物が減ります。すると、悪玉菌の発生が減って腸内環境が整い、いつも新鮮な栄養が血液に送られるようになるため、カラダ全体が生き生きと健康になります。

現代人が抱える
酵素不足

食の欧米化や社会生活の変化によって、現代の人々は食が乱れ、生活リズムが不規則になり、さまざまなストレスが増えました。十分な酵素を摂ることも難しく、熱に弱い酵素を加熱調理して食べたり、野菜や果物の低栄養化も言われています。
また、加工食品やお惣菜、インスタント食品に含まれる食品添加物は、消化酵素を大量に消費するため、酵素不足に繋がります。不規則な生活やストレスによる体の疲労・不調も代謝の低下に繋がり、カラダを回復するためにたくさんの酵素を消費させてしまいます。

もともと、加齢とともに減少していく酵素。不足しがちな酵素を上手に保ち補っていくことが、健康なカラダづくりの中で大切になります。